わきが治療のミラドライについて

わきが治療といえば従来は皮膚を切開して汗腺を除去する剪除(せんじょ)法ボトックス注射を行うといった方法がメインでした。しかし、切開する方法ではどうしても傷跡が残ってしまいますし、傷が回復するまでのダウンタイムも長くかかります。ボトックス注射は傷が残らず、ダウンタイムはなくて済むものの、効果が短く定期的に何度も治療を受けなくてはならないというデメリットがあります。

 

ミラドライ治療法はそのどちらのデメリットも解消した新しいわきが治療の方法として注目されています。その方法はマイクロウェーブを脇に照射することで汗腺組織を破壊し、汗が出ないようにするというものです。

 

マイクロウェーブといえば電子レンジでおなじみですが、電子レンジでものが温まるのは、マイクロウェーブが水分に反応して熱を発生させる性質を利用したものです。同様に、脇に照射することで水分に反応して皮膚の汗腺がある部分に集中的に熱を発生し、エクリン汗腺・アポクリン汗腺を破壊するのがミラドライ治療法の特徴です。

 

ミラドライの場合は電子レンジと違って電磁波が拡散せず、狙ったところだけに集中的に照射できるように設計されています。こうした仕組みを持つため、ミラドライ治療法を受けた後は皮膚の内部が一時的にやけどをしたような状態になりますが、適切に冷却すれば安全です。しばらくは違和感もありますが、数日後にはそれもなくなっていきます。

 

ミラドライ治療法では汗腺を完全に破壊してしまうため、効果は長期的なもので、ダウンタイムも短く、傷も一切残らないため、これからのわきが治療の主流になるものとして期待されています。しかし、まだ導入されてあまり年数がたっておらず、クリニックによって評価もまちまちなので、確かな技術を持った医師のいるクリニックで治療を受けることが大切です。また、保険適用外なので、全額実費になります。費用としては、30〜40万円前後が一般的です。

 

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